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御嶽山噴火 「何より危機意識」生還ガイドが教訓まとめる

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御嶽山噴火 「何より危機意識」生還ガイドが教訓まとめる

産経新聞 10月28日(火)7時55分配信




御嶽山の頂上付近で噴火に遭い、命からがら下山した小川さゆりさん 9月27日午後、長野県木曽町(写真:産経新聞)


 御嶽山の噴火に山頂付近で遭遇し自力で生還した山岳ガイドの女性が、噴火から1カ月が経過するのに合わせ、当時の体験と教訓を文章にまとめた。「何より当事者の意識が重要だ」。自らの経験を生かしてもらおうと、ガイド仲間約100人に文章を送付した。

 女性は、長野県飯島町の山岳ガイド、小川さゆりさん(43)。ガイドの下見のため9月27日に御嶽山を登り、噴火に遭遇した。火口を回る「おはち巡り」をしていた瞬間、「ドカン」と大きな音がし、噴石が見えたという。反射的に岩陰に隠れ、勢いが一時的に弱まった隙に一目散に走って逃げた。

 小川さんは、自分が助かった理由を「一瞬で噴火だと気づけたからだ」と分析する。

 ガイドの資格を取るなどして、雪崩や雷からの身の守り方は習ってきたが、噴火対策はほとんど学んでいなかった。ただ常に「山に百パーセントの安全はない」という意識をたたき込んでいたため、混乱もせず噴火だと気づき、瞬時に避難できたという。

 噴火後、シェルターなどの必要性が叫ばれているが、「危機意識があって初めて使いこなせるもの。意識がなければシェルターの位置を記憶せず、いざというときにたどり着けない」と考える。まずは自分の避難に危機意識が生きたことを知ってもらおうと、文章にまとめ仲間に送ることにした。

 文章はA4判6枚にわたり、噴火の瞬間や避難時の切迫感を克明に記録。結びには「何が起こるかわからないのが自然」「個々がどのように向き合うかが重要」と訴えている。小川さんは「生還した身として、自然のすばらしさと同時に恐ろしさを伝えなければと思う。自己責任の意識と危機感の大切さを知ってほしい」と話している。

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