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歩行用トラクターで挟まれ、巻き込まれ事故多発 生研センター調査

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歩行用トラクターで挟まれ、巻き込まれ事故多発 生研センター調査

日本農業新聞 4月15日(水)12時15分配信



歩行用トラクター事故と安全装置の関係


 歩行用トラクターで発生する農作業事故は、バックの時に機体とビニールハウスの支柱や樹木の間に挟まれるケースと、作業部や車軸に巻き込まれるケースで目立って多いことが14日、農研機構・生研センターの発表で分かった。事故が発生した機械は、レバーから手を離すと動きが止まるデッドマン式クラッチや緊急停止ボタンなどの安全装置が付いていなかった。特に「後退する時に事故が多く、十分に注意が必要」(基礎技術研究部)としている。

  同センターは、年間約400人に上る農作業中の死亡事故の防止に向けて13道県と連携し、2011年度から事故原因の7割を占める農機事故の詳しいデータを収集し、分析研究を進めている。
 
 今回の調査は、歩行用トラクターの事故が多い4県を対象に、03~13年に発生した73件(うち死亡61件)の事例を分析。その結果、歩行用トラクターに挟まれたり、巻き込まれたりする事故がそれぞれ20件と最も多かった。
 
 挟まれる事故は全てバックしている時に発生、ほどんどの場合は、首から胸が挟まれていた。巻き込まれ事故は、多くがロータリーなどの作業部や車軸で発生。前進時でも耕うん用のつめが硬い地面をたたいて、機体が跳ね上がる事故が起きていた。
 
 挟まれ事故や巻き込まれ事故を防ぐために、現行の安全鑑定基準では、安全装置の装備を求めている。事故機の型式を推定できた30件で、安全装置と事故の関係を調べたところ、安全装置がないものが14件、安全装置があっても機能しなかったものが8件、安全装置が解除されていたと推測されるものが2件あった。
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歩行用トラクターで挟まれ、巻き込まれ事故多発 生研センター調査


手を離すと動きが止まる安全装置のデッドマン式クラッチ(生研センター提供)


安全装置の不備目立つ

 機能しなかった8件のうち5件は挟まれ事故で、デッドマン式クラッチに体の一部が挟まれるといった理由で、安全装置が十分機能しなかったとみられた。
 
 調査結果を受けて同センターは15年度からの新たな研究課題に安全装置の性能向上や、突発的な動きを検出して停止する新たな安全技術の開発に着手する。当面の対策として、利用する農家らにバック時の危険性について注意喚起したり、安全鑑定適合機を普及したりする必要性を指摘した。

 同センター基礎技術研究部の積栄主任研究員は「まずはバックの危険性を周知するとともに、安全装置の認知度を高める情報発信が必要だ」と強調する。同センターの開設するウェブサイト「農作業安全情報センター」では、歩行用トラクターを含めた機械作業の注意点や安全装置などを紹介し、活用を呼び掛けている。
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日本農業新聞

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