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手動式「腕用ポンプ」発見 消防の歴史後世に

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手動式「腕用ポンプ」発見 消防の歴史後世に

河北新報 12月1日(火)17時40分配信



涌谷町で見つかった腕用ポンプ。移動の際は、奥の台車に載せて運んだ


 1950年代まで各地の消防団で使われていた手動式の腕用ポンプが、宮城県涌谷町で見つかった。町内で現存するのが確認されているのは、ほかに1台のみ。保存状態が良く、町の消防関係者からは「消防の歴史を後世に伝えるため保存したい」と声が上がっている。

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 ポンプは6月、町シルバー人材センターの倉庫で見つかり、町消防団が引き取った。町消防団本部分団長の佐々木繁さん(69)は「一番奥にあって風に当たらず、湿気も少なかったようだ。洗浄したらレバーなどがスムーズに動き、放水も問題ない」と話す。
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 ポンプ側面には「涌谷 上谷地消防団」と記され、50年8月に新調されたらしい。当時、上谷地消防団員だった同町の農業佐々木滋さん(78)は「集落で金を工面して購入した。まさか残っているとは思わなかった」と懐かしむ。
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 腕用ポンプは火災現場まで台車に載せて運び、両側の取っ手を上下させて放水する仕組み。国内では、明治時代からエンジンポンプが普及する60年ごろまで使われていた。佐々木滋さんは「20人ほどで交代しながら動かした。運ぶのも動かすのも疲れて大変だったが、人力で出力が少ない分、水たまりや田んぼの水を活用できた」と回想する。
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 「実際に動かしたのは私たちの年代が最後。かつての消防活動が分かる貴重な資料で、どこかに保管したい」と町消防団の横山武彦団長(78)。町と協議し、保存や展示の道を探る。
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 ポンプは11月14日に遠田消防署であった防災キッズフェアで展示し、現在も同署で保管している。田村雄一郎署長は「子どもたちに動かしてもらうつもりだったが、雨で中止になった。保存が決まれば、今後もイベントで活用したい」と話している。

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